小学生の国語力を伸ばす方法のとして有名な「出口式」と「ふくしま式」について
調べたことをまとめました。
「出口式」「ふくしま式」といわれると対比関係のように感じてしまいますが、
どちらも扱っている論理的思考の技術は同じです。
ですが、アプローチの方法として
「ふくしま式」問題集は、論理的思考の技術を身につけるための「基礎練習」を
「出口式」問題集は、技術を使って問題を解く「実践形式」を重視しているという印象でした。
この記事が、どちらに取り組もうか悩まれている方の参考になれば嬉しいです。
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出口式
出口 汪先生
出口先生はもともと予備校の現代文講師でした。
予備校では受験期間に結果を出す必要があります。
「国語を論理の教科として」学び直すには受験期間では時間が足りない生徒がいると感じて
高校・中学校向けのプログラム・教材を作られました。
しかし中高生向けの教材でも教師の指導方法の影響などで、うまくいかない場合がありました。
そして幼児期から自分の頭で考える習慣を身につけることが大事だという結論に至ったそうです。
数年前に高校の学習指導要領が改訂され、「現代文」が「論理国語」と「文学国語」になったことが話題になりましたが、
出口先生の経験をもとに考えると、高校から「国語を論理として」学びはじめるのでは遅いのではないかと気になるところです。
子どもの「国語力」を伸ばしたい親向けの本
この本の魅力は、国語力のない子どもの問題をマンガで分かりやすく表現しているところです。
Amazonなら「Kindle Unlimited会員」は電子書籍版が無料、
「Audible会員」はAudible版が聴き放題の対象です。
小学生向けの「出口式」教材
出口先生の小学生向けの教材はたくさんのシリーズがあります。
1. 2. 3. 4.- 新日本語トレーニング
- 全6冊
- 基礎国語力編(上・下)
- 基礎読解力編(上・下)
- 実践読解力編(上・下)
- 全6冊
2.〜4.の問題集は学年ごとに分かれています。
- 日本語論理トレーニング
- 全18冊(1学年3冊)
- 基礎編
- 習熟編
- 応用編
- 全18冊(1学年3冊)
- はじめての論理国語
- 全6冊(1学年1冊)
- 論理エンジン小学生版
- 全6冊(1学年1冊)
この4シリーズのドリルについてはYouTubeで出口先生自身が解説されています。
内容をまとめると、
「文学国語」の小学生版が「日本語論理トレーニング」
「論理国語」の小学生版が「はじめての論理国語」「日本語論理トレーニング」
全体的な国語力の向上には「論理エンジン」
といったところでしょうか。
出口先生は著書『本物の教養を身につける読書術』で
「論理は名作と言われる文学作品で習得するのがいい」と主張されています。
その言葉通り、「出口式」問題集には有名な文学作品が多く掲載されています。
ほかにも小学生向けの教材が出版されています。
5. 6.- 頭がよくなる漢字トレーニング
- 全6冊(1学年1冊)
- 小学国語レベル別問題集
- 全4冊
- 0理論編
- 1基礎編
- 2標準編
- 3難関編
- 全4冊
出口先生が幅広い年齢の子どもの教育に携わってきた経験から
小学生以外にも幼児〜中高生〜大人向けの本も多数出版されています。
また「論理力」に関する本以外にも
著書には小説や文学作品の解説本もあります。
出口先生といえば、「国語は論理」の第一人者というイメージでしたが
著書やYouTubeから文学好きと分かったことは意外な発見でした。
ふくしま式
福嶋先生自身が「出口式」と「ふくしま式」について語っている動画があります。
福嶋先生の動画と重複する部分もありますが、
「出口式」と比べながら「ふくしま式」の特徴を説明したいと思います。
福島 隆史先生
福嶋先生はもともと小学校教師でした。
そして現役の国語塾講師として、小学3年生から高校生の授業をされています。
子どもの「国語力」を伸ばしたい親向けの本
この本の魅力は、実際に福嶋先生の授業を受けているような展開です。
実際に例題が載っているので子どもに問題を解かせてみて、
我が子の、そして自分自身の国語力の問題がリアルに分かりました。
私自身もうまく解答できない問題があったので、
子どもの国語力(論理的思考力)を伸ばすためには
親も論理的思考力を身につける必要があると感じました。
「ドラゴン桜2」の漫画やドラマでも、この本の内容がそのまま使われています。
ちなみに出口先生は「ドラゴン桜」のコミック5巻に登場し、特別講義をされています。
小学生向けの「ふくしま式」教材
福嶋先生自身が公式サイトに難易度別・目的別に本を整理されています。
YouTubeでも福嶋先生自身も解説されています。
(2023/11/14追記)ふくしま式「本当の要約力」が身につく問題集の出版に伴い、新たな動画がアップされました。以前の動画はこちら(↓)
「出口式」と「ふくしま式」比べると
- 出口式は学年別教材が多いが、ふくしま式には学年別教材はない
- 「ふくしま式」は1冊の問題集で低学年から高学年向けの問題が載っている
- 出口式は「文学の国語」と「論理の国語」のどちらも扱っているが
ふくしま式は「論理の国語」に特化している- 「ふくしま式」は論理的思考力を身につけるための技術トレーニングが中心
技術の習得に最適な文章にするため問題文も福嶋先生が書いている
- 「ふくしま式」は論理的思考力を身につけるための技術トレーニングが中心
という特徴があります。
結局、どっちがいいの?
どれだけ良いと言われている問題集でも、子どもにとって合う・合わないがあるので
一概には言えませんが我が家の方針を共有させて頂きます。
まずは「ふくしま式」で基礎固め
まずは「ふくしま式」問題集に取り組むことにしました。
論理の国語(論理的思考力)を身につけることを目標にした場合、
文章の「内容」より「形式」を重視している「ふくしま式」の方が効果的だと感じたからです。
- 「ふくしま式」問題集は学年別教材ではないので
- いつから始めても基礎から積み上げられる
- 難易度が上がっても、同じ問題集に前のレベルの問題が載っているので
繰り返し復習しやすい - 解き終わった後の問題集も、1冊で全ての学習の軸として活用できる
- 「出口式」問題集は実践形式では一般的な読解問題(本文が文学作品)なので
- 「感覚で解く」癖が抜けにくそう
(子どもはもちろん、私自身が誤った方法で教えてしまいそう)
- 「感覚で解く」癖が抜けにくそう
将来は「出口式」を検討
「出口式」問題集は幼児〜中高生までありますが
「ふくしま式」問題集は基本的に小学生を対象に作られています。
「ふくしま式」問題集を中高生から始める方もいるので
どちらかというと「いつからでも始められる」という理解なのですが…
「ふくしま式」でしっかりと技術が身についたら
ゆくゆくは実践形式の多い「出口式」に取り組むことを視野に入れています。
(追記:2023/04/29)
ふくしま式に取り組み始めて数ヶ月で すが、すでにいい変化があらわれています。
取り組み方で工夫した点や、実際の子どもの様子などをまとめました。
おまけ
問題集の中身の一部を確認できます。
★出口汪の日本語論理トレーニング
小学館の「HugKumクラブ」に入会(無料)すると問題集の一部が無料ダウンロードできます。
★ふくしま式の各問題集
Amazonの各商品の紹介ページにある「サンプルを読む」、「イメージを見る」から確認できます。
「サンプルを読む」と「イメージを見る」にはそれぞれ別ページが載っているので
両方確認してみてください。
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